クレジットカード滞納が賃貸審査に響く理由|保証会社別に整理
暮らしはじめ編集部|約12分で読めます
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結論、クレジットカードを滞納しても、賃貸の審査に必ず落ちるとは限りません。どの保証会社を使うかによって、見られる情報が違うとされているためです。
「支払いを何回か遅らせてしまった」「今も残高が残っている」。そんな状態で新しい部屋を探すのは、不安なものです。
ネットで調べると「ブラックリストに載る」という言葉もよく見かけます。ただ、この言い方は正確ではありません。
この記事では、保証会社の種類による違いを整理しました。あわせて、信用情報機関(CIC・JICC)の公式ページで確認できたこと・できなかったこと、そして今からできることも順にまとめています。むずかしい話は、ひとつずつ噛み砕いていきます。
- 滞納が響くかどうかは保証会社の種類によって変わるとされる
- 「ブラックリスト」という名前の一覧は存在しない(CIC・JICCの公式ページで確認)
- 今できることは①滞納の解消 ②カード会社への連絡 ③時間を置くことの3つ
こうした不安を持つ人は、少なくないはずです。ひとつずつ、確かめていきましょう。
審査に落ちるとは限らない理由|保証会社の種類で見られ方が変わる
- 保証会社には大きく分けて3つのタイプがあるとされること
- クレジットカード会社系の保証会社と、そうでない保証会社の違い
賃貸の審査では、大家さんや管理会社に加えて保証会社が支払い能力を確認します。この保証会社がどこの系列かによって、見ている情報が違うとされています。
弁護士ドットコムに寄せられた、退去費用をめぐる法律相談の中で、弁護士が次のように回答していました。
別の相談でも、同じ趣旨の回答が寄せられていました。
2件の回答に共通しているのは、保証会社がクレジットカード会社の系列かどうかで、信用情報への影響が変わるという考え方です。ここでは分かりやすく、3つのタイプに整理してみます。
| タイプ | 母体・性質 | クレジットカードの滞納との関係 |
|---|---|---|
| 信販系 | クレジットカード会社が母体(オリコ・アプラス・ジャックスなど) | 信用情報に傷がつく可能性があるとされる |
| 独立系 | 不動産会社が母体(全国保証・日本セーフティなど) | 基本的には信用情報に影響しないとされるが、会社によって例外もある |
| 協会系 | 家賃保証業界の団体に加盟している会社どうし | 主に家賃の滞納の記録を共有する仕組みとされる。クレジットの滞納そのものとは別の話 |
▶ ポイントは、保証会社がクレジットカード会社の系列かどうかです。ただしこれは、弁護士が個別の相談に答えた見解であり、保証会社ごとの審査基準そのものは公表されていません。気になる場合は、申し込む前に不動産会社や管理会社に確認するのが確実です。
クレジットカードの滞納は何ヶ月で「記録」される?|CIC・JICCで確認できたこと
「何ヶ月滞納したら記録に残るのか」は、検索している人がいちばん知りたい数字のはずです。指定信用情報機関であるCIC・JICCの公式ページを、実際に確認しました。
結果からお伝えすると、何日・何ヶ月の延滞から記録されるかという具体的な日数は、CIC・JICCどちらの公式ページにも記載がありませんでした。確認できたのは、登録された情報が「残る期間(保有期間)」だけです。
| 機関 | 情報の種類 | 保有期間(公式) |
|---|---|---|
| CIC ← カード会社の多くが加盟 | クレジット情報(契約内容・支払状況・延滞などの異動の有無) | 契約期間中および契約終了後5年以内 |
| CIC | 申込情報・利用記録 | 照会日・利用日より6ヶ月間 |
| JICC | 契約内容・返済状況に関する情報 | 契約継続中および契約終了後5年以内(2019年10月1日以降の契約) |
▶ CICの公式ページには「クレジット情報は契約期間中および契約終了後5年以内」と明記されています。JICCの公式ページも、2019年10月以降の契約について同じく「契約終了後5年以内」としています。
つまり確認できるのは、「最長でも5年ほどで情報は消える」ということだけです。「何ヶ月遅れたら載るか」という入口の基準は、公式には公開されていません。
ネット上には「61日以上」「3ヶ月以上」といった数字も見かけます。ですが、CIC・JICCの公式ページでは確認できなかったため、この記事では書かないことにしました。分からないことは、分からないと正直に書くほうが、あとで読者の役に立つはずです。
気になる場合は、CIC・JICCへの開示請求で、自分の情報を直接確認できます。あせらなくても、だいじょうぶです。
「ブラックリスト」という言葉について、正しく知っておきたいこと
- 「ブラックリスト」という一覧表は存在しないこと
- 実際にあるのは「異動」という情報が登録される仕組みだということ
「クレジットカードを滞納するとブラックリストに載る」という言い方を、よく見かけます。ですが、CIC・JICCの公式ページを確認したかぎり、「ブラックリスト」という名前の一覧表は存在しません。
実際にあるのは、延滞や債務整理などの事実が「異動」という項目として、通常の契約情報と同じ形で登録される仕組みです。前の章で見た保有期間が過ぎれば、この情報も自動的に消えます。
知恵袋にも、この言葉が独り歩きしている様子がうかがえる投稿がありました。
この投稿のように、「◯◯をすると即ブラックリスト」という断定的な情報は個人の推測であることが多く、公式に裏付けられているとは限りません。この記事でも、確認できなかった部分は「分かりません」と正直に書いています。
保証会社以外にも見られていること|賃貸審査全体の要素
クレジットカードの滞納は、審査で見られる要素のひとつにすぎません。実際の審査では、家賃と収入のバランス、勤続年数、書類の内容なども合わせて見られています。
知恵袋のベストアンサーでも、審査に落ちる理由として、収入や連帯保証人、生活上のトラブルなど複数の要素が挙げられていました。信用情報以外の要素まで詳しく知りたい人は「賃貸審査に落ちる人の特徴7つ」で整理しています。この記事では、クレジットカードの滞納という1点に絞って、続きを見ていきます。
今からできる3つの対応方法|滞納をそのままにしない
- ①滞納そのものを解消する ②カード会社に連絡する ③時間を置いて申し込む
①滞納そのものを解消する
まず優先すべきは、滞納している金額を清算することです。すでに完済している場合も、その事実は情報として残ります。焦らなくても大丈夫です。
②カード会社に連絡する
一括で払えない場合は、カード会社に連絡して支払い方法を相談しましょう。連絡せず放置するより、相談したという事実が残るほうが、後々の交渉でも有利に働きやすいはずです。
③時間を置いて申し込む
「時間を置く」というのは、何もしないという意味ではありません。「◯年待てば消える」と断定はできませんが、滞納を解消し家計を立て直したうえで申し込むほうが、審査全体としての印象は良くなるはずです。
審査を通りやすくする4つのコツ|保証会社・家賃・保証人・預貯金
- ①保証会社の種類が違う物件を探す
- ②家賃を下げる
- ③連帯保証人を立てる
- ④預貯金を提示する
①保証会社の種類が違う物件を探す
前の章で見たとおり、保証会社には信販系・独立系という違いがあるとされています。信販系に不安があるなら、独立系の保証会社を使っている物件を探してみるのも一つの方法です。ただし、これで必ず通るとは限りません。
②家賃を下げる
家賃が収入に対して重すぎないかも、あわせて見られています。エリアや間取りの条件を少しゆるめるだけで、選べる物件の幅はぐっと広がるはずです。
③連帯保証人を立てる
親族などに連帯保証人を頼めるなら、保証会社の審査への不安を補う材料になります。物件によっては保証会社と保証人の両方を求められることもあるので、事前に確認しておきましょう。
④預貯金を提示する
収入や信用情報に不安がある場合、預貯金の残高を示せると、支払い能力の裏付けになります。通帳のコピーなどを求められることもあるので、準備しておくと安心です。
とはいえ、条件を1つずつ確認しながら物件を探すのは、時間がかかります。
信販系の保証会社を使う物件だけを避けようとしても、家賃6万円台の物件を1件ずつ問い合わせていては、数週間かかることも珍しくありません。
理想は、保証人不要の条件だけで最初から絞り込めることです。
もし今、保証会社の審査に不安を感じながら物件を探しているなら、保証人不要の条件で検索できるサービスを使うと、無駄な問い合わせを減らせます。
状況分岐|あなたはどのタイプ?
ここまでの内容を自分に当てはめるのは、簡単ではありません。ゆっくりで大丈夫なので、近いケースを探してみてください。
信用情報には記録が残っている可能性がありますが、支払い能力そのものは示せます。預貯金や勤続年数など、他の材料をしっかり準備して申し込みましょう。
申し込みの前に、まず返済のめどを立てることが優先です。次の章の相談先も、あわせて確認してください。
独立系の保証会社を使っている物件に切り替えられないか、不動産会社に相談してみましょう。種類が変われば結果が変わることもあるとされています。
信用情報以外の理由(家賃と収入のバランス・書類の記入ミスなど)も考えられます。「賃貸審査に落ちる人の特徴7つ」もあわせて確認してみてください。
支払いがまだ苦しいなら|借りる前に確認したいこと
もし今、クレジットカードの支払いそのものが苦しいなら、新しい借金で埋め合わせようとする前に、確認してほしいことがあります。
まず、カード会社に直接連絡し、支払い方法を相談できないか聞いてみてください。次に、公的な相談窓口も選択肢に入れておきましょう。
消費生活センターなどの公的な窓口は、消費者ホットライン「188」にかけると、最寄りの窓口につないでもらえます。国民生活センターの公式ページによると、この窓口は誰もがアクセスしやすい相談窓口として開設されたものです。ナビダイヤル経由のため、案内のあとは通話料がかかる点は、先に知っておいてください。
ひとりで抱え込まず、まずは相談してみることが、いちばんの近道です。
よくある質問
Q. クレジットカードを1回滞納しただけでも審査に影響しますか?
A. 1回だけの遅れですぐ「異動」情報になるとは限りません。ただし確実な基準は公式に公開されていないため、断定はできません。
Q. 完済すれば、記録はすぐ消えますか?
A. 完済後も、CIC・JICCの公式ページによると契約終了後5年以内は情報が残る仕組みです。すぐには消えません。
Q. 自分の信用情報を確認する方法はありますか?
A. CIC・JICCそれぞれに、本人からの開示請求という公式の手続きがあります。気になる場合は、直接確認するのが確実です。
Q. 保証会社の種類は、自分では選べますか?
A. 基本的には、物件ごとに決まっている保証会社を使うことになります。不動産会社に、種類の違う保証会社を使う物件が無いか相談することはできます。
まとめ:クレジットカードの滞納があっても、今日からできることがある
- 滞納が響くかどうかは保証会社の種類によって変わるとされる
- 「ブラックリスト」は存在せず、実際は異動情報という登録の仕組み
- 今できることは滞納の解消・カード会社への連絡・時間を置くことの3つ
クレジットカードの滞納があるからといって、部屋探しをあきらめる必要はありません。保証会社の種類によって見られ方が変わるという事実を知っておくだけでも、次の一歩は踏み出しやすくなるはずです。
とはいえ、実際に申し込んでみないと、審査の結果は分かりません。
もし今回の申し込みで落ちてしまっても、家賃6万円台の物件なら、別の保証会社を使う物件に切り替えるだけで通ることもあるとされています。
大切なのは、1回落ちても、そこで終わりにしないことです。
もし審査の結果を待っている、またはすでに落ちてしまったという人は、次にやるべきことを先に知っておくと、動きが早くなります。
家賃の支払いそのものが不安な人は「家賃が払えないときにやるべきこと」もあわせてご覧ください。信用情報以外の審査落ちの理由は「賃貸審査に落ちる人の特徴7つ」に整理しています。


